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テーマ1

変化が早く、
不確実性の高い時代において、
私たちらしい持続可能性を見出す

テーマ2

軽井沢星野エリア
伝統の承継と新たな魅力創出

代表取締役社長

秋本 憲二(右)

投資運用本部 エンジニアリング部

近藤 竜也(中央右)

サステナビリティ推進室

工藤 玲菜(中央左)

経営企画本部 企画管理部

岡田 裕幸(左)

テーマ1 変化が早く、不確実性の高い時代において、
私たちらしい持続可能性を見出す

星野リゾート創業の地である星のや軽井沢のサステナブルな背景に立ち返り、ESG観点で不動産価値を高める取組みについてお話を伺いました。

Profile

  • 株式会社星野リゾート・アセットマネジメント サステナビリティ推進室

    工藤 玲菜(くどう れな)

    星野リゾートと家業での経験から、地域と自然と関わり地域経済を盛り上げる持続可能な取組みの推進に魅力を感じ、2022年にサステナビリティ担当として入社。気候変動対策や社会課題と向き合い日々奮闘中。

Q. 保有物件の中でも特に自然豊かな星のや軽井沢のESGについて先進的な点を教えてください。

A. 創業以来星野エリアは自然との共生を重視し環境を活かしつつ保護する空間づくりと、国内では珍しいエネルギーシステム(EIMY(注1))を2005年から導入しています。加えて浅間山周辺のツキノワグマの管理等を担う「ピッキオ」(注2)もこの地域の環境保全を支えています。星のや軽井沢では元からあった立派な樹木を保全し、その環境ありきで宿泊関連施設が設計され、EIMYが環境負荷を低減しています。例えば丘陵に囲まれた谷間の斜面地形に合わせてデザインされた客室は、日中の暖かい空気を排出し自然の冷涼な空気を取り込む「風楼」を屋根に設置しています。また水や電気も通っていなかった大正3年の創業当時、隣接する湯川の流れを利用して自家水力発電を始め、さらにこのエリアで廃棄された生ごみを堆肥化、地域生産者がその堆肥を利用し育てた野菜を仕入れ、利用客へ提供する取組みによって堆肥化循環システムを続けています。

Q. ESGの観点から、今後どのようなことに取り組んでいくべきでしょうか?

A. 持続可能性を高めるために、引き続き取り組むべき課題は気候変動対応と社会課題解決の2つです。気候変動に対する取組みでは、2050年のネットゼロに向けて中期目標を2030年に定め、GHG排出量を2020年比で40%以上削減することを目標にしています。そのために科学的かつ効率的なエネルギー分析のもと、移行リスクの財務的影響も考慮しながら適切な方法を模索し進めていくことが最重要です。次に社会課題の解決には、地域経済を活性化するために宿泊施設としての役割を果たす必要があります。各施設が地域の人々や歴史ある産業等と手を取り合い、地域の魅力をアップデートしながら、関係人口や労働力の観点からも、地域経済の循環に好影響を与えられるよう、バックアップすべきと考えています。

  • EIMY(=Energy In My Yard):その地域での利用可能な自然エネルギーを、その時の自然条件、経済条件、社会条件の許す限り最大限利用し、その過不足分をナショナルグリッドより自給するようなエネルギーシステム。
  • ピッキオ:「森と森に生きる動植物を未来に残していきたい」をミッションに、森の動植物の価値を高めるレンジャーチーム。https://picchio.co.jp/

テーマ2 軽井沢星野エリア 伝統の承継と新たな魅力創出

開業から20年を迎え大規模改修を実施したトンボの湯・村民食堂について、さらに軽井沢星野エリアについてお話を伺いました。

Profile

  • 株式会社星野リゾート・アセットマネジメント 経営企画本部 企画管理部

    左:岡田 裕幸(おかだ ひろゆき)

    2021年入社。アセットマネジメント1部に所属し、星のや軽井沢を担当。2023年より企画管理部に異動。

  • 株式会社星野リゾート・アセットマネジメント 投資運用本部 エンジニアリング部

    右:近藤 竜也(こんどう たつや)

    新卒で星野リゾートに入社。各地の現場でサービスチームを経験後、軽井沢でFM(ファシリティマネジメント)業務に従事。2023年より当社へ転籍。

Q. 軽井沢星野エリアのトンボの湯・村民食堂の大規模改修について教えてください。

A. 開業から20年を迎えるにあたり、設備の老朽化や、美装化が必要となってきたため、大規模改修を実施しました。本プロジェクトの方向性を関係者で協議した結果、軽井沢星野エリアが掲げる「もうひとつの日常」のコンセプトにおいて、これまで20年間培ってきたものを引き続き大切にしたいとの想いから、デザイン面は維持することとなりました。また、伝統を活かしつつさらなる魅力創出として、トンボの湯の露天ゾーンに照明演出を導入しました。照明の色合いや明るさを工夫し、季節の移ろいに加え、一日の時間の流れに沿って、夕暮れから夜へとゆっくり変化させる演出となっております。是非皆様にも軽井沢星野エリアにお越しいただき、トンボの湯に浸かり、村民食堂で信州の食をお楽しみいただきたいと思います。

Q. 近藤さんは元星野リゾートの軽井沢FMとして、現在はエンジニアリング担当として、長年軽井沢を担当されていますが、このエリアについてどのように感じていますか?

A. 軽井沢星野エリアの特徴は、宿泊施設はもちろんのこと、温浴施設、商業施設等様々なジャンルの施設があることです。新築時から15~20年以上経った建物が多いですが、その年数を感じさせないハードがエリア全体で保たれています。その理由の一つには、日常的に細かな修繕やCAPEX投資を行っていることがあると思っています。当社は、各現地FMとの距離が近く、綿密なコミュニケーションが取れています。現地の施設状況を一番理解しているFMと連携してプロジェクト推進できることが、建物維持や魅力投資の観点で大きな強みだと感じています。今後も、建物維持の観点はもちろんのこと、星野リゾートの魅力を最大限引き出せる投資計画により、資産価値向上に貢献できるように頑張ります。

Profile

  • 代表取締役社長

    秋本 憲二(あきもと けんじ)

    星野リゾート・リート投資法人の上場準備より携わり現在に至る。投資法人の将来像をどう描くか、若手スタッフと共に考えている。